むち打ちにも分類がある ! むち打ちを理解する その2
頚椎捻挫・頚椎損傷とは?
一般的に呼ばれている「むち打ち症」は病名ではありません。病院では「頸椎捻挫」や「頚椎損傷」という診断名になります。
頸椎捻挫・頚椎損傷は大きく分けて4つに分類され、治療法もそれぞれ異なります。
1.頚椎捻挫型
首の周りの筋肉や靭帯、関節包などが損傷され、捻挫により炎症を起こした状態です。
むち打ち症の7~8割は頚椎捻挫型にあたると言われています。
主な症状:
首の痛み、頭痛、頭重感、知覚障害
2.頚部交感神経症候群(バレ・リュー型)
頚椎損傷の際、頚椎を通る交感神経、椎骨動脈に障害を起こした状態です。
主な症状:
後頭部の痛み、めまい、吐き気、耳鳴り、視力障害、聴力障害、眼科疾患、全身倦怠、動悸、いらつき、不眠
3.神経根症状型
脊髄の運動神経と知覚神経が集まる神経根が圧迫され損傷した状態です。
主な症状:
首の痛み、腕や手の痛みやしびれ、脱力感
4.脊髄症状型
脊髄神経が損傷する、むち打ち症の中で最も重い症状です。
主な症状:
運動機能の障害、筋力低下、異常知覚、下肢のしびれ、歩行障害、膀胱直腸障害
交通事故のむち打ちは、非常に複雑で症状もさまざまです。
それぞれの症状に適した治療が必要になります。
早期の治療開始は早期の改善にもつながります。
事故後このような症状が現れた場合、早めに病院や整骨院を受診しましょう。